vol.364 太陽光発電のリスクと保険
ここ何日かの大雨はすさまじいですね。特に西日本ではたくさんの被害をもたらしました。早く天気が落ち着いて、普通の夏に戻ることを祈るばかりです。
さて、今回は「太陽光発電のリスクと保険」について書かせていただきます。
ここ、茨城県筑西市は地方ということもあって、遊休地に建てられた太陽光発電設備をあちこちで見かけます。広めの土地に太陽光発電システムを設置し、事業として取り組まれているケースが多いようです。
この太陽光発電システムを取り巻くリスクには大きく分けて、パネル等の「物的損害リスク」と物的損害に伴う「利益損失リスク」があります。
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「物的損害リスク」
- 火災・落雷・台風・ヒョウ・雪等の自然災害事故
- 水災(洪水、土砂崩れ等)事故
- 偶然な不測かつ突発的な事故
- 電気的・機械的事故(いわゆる故障)
<事故事例>
パネルが落雷で破損、パネルが台風で落下、地上に設置したパネルの盗難、火災による損傷、パワーコンディショナーの故障など。 -
物的損害に伴う「利益損失リスク」
上記のような事故に伴う操業停止や営業停止などの「利益損失リスク」があります。
ソーラーパネルの設置は大きく分けて地上設置型と屋根設置型に分かれますが、太陽光発電システムは現在需要が多く、その分盗難の可能性も心配され、かと言って24時間体制で監視するわけにもいきません。人里離れた山奥に設置する場合はより注意が必要でしょう。
対処法としては、保険契約でカバーするのが一般的ですが、保険ですべて賄えるわけではなく、保険金が支払われない以下のようなケースもあります。
- 保険契約者、被保険者の重大な過失または法令違反
- 火災等の事故の際におけるパネル等の盗難
- 保険契約者、被保険者の所有または運転する車両による衝突または接触
- 地震もしくは噴火または津波による損害
- 消耗や摩耗による事故
2014年8月20日号(364号)
このページは、佐藤典哉税理士事務所・株式会社あけぼの会計様が発行されている『あけぼの・経営ニュース』をちくナビ!でも読めるようにしたものです。掲載上、一部元原稿とはレイアウト等に違いがあることをご了承ください。