vol.297 社長の思いを社員へ伝える
こんにちは。
遅々として進まぬ台風のせいで、列島各地に大きな被害が出ています。地震も怖いですが、土石流や大水も大変な被害をもたらします。台風一過で澄み切った秋空を早く見たいものですね。
さて、今回は「社長の思いを社員へ伝える」というテーマで書かせて頂きます。
皆様は社員さんに対して、経営者である自分の思いをきちんと伝えていらっしゃいますか?
経営理念を作っても社員さんは誰も気にとめない。経営計画を作っても、会計事務所と実績との差を確認するくらいで、社内では自分の独り相撲にしか思えない。いつまでたっても社員さんが基本的業務でさえ満足にできず、それを注意する自分が情けない。
社長様のストレスはたまる一方ですね。
これらを解決し、より強い経営を実現するため、私は経営計画書(兼経営方針書)を作り、毎日社員さんと読み合わせることをお薦めしています。
この経営計画書の中身は、予算などの数値は簡単なもので構いません。それよりも、経営者である自分がこの会社を将来どうしたいのか、会社が儲かると社員さんの将来はどう変わるのか、さらに仕事をしていく上での社内ルールや、営業、クレーム対応、挨拶の仕方などを書き込み、毎朝朝礼で読み合わせるのです。月1回くらいの研修や会議では社員さんはすぐ忘れてしまいますが、学校での部活動のように毎朝トレーニングできれば、社員さんの心と体に染み込み、思想だけでなく知識や技術も身に付きます。
さらに、この経営計画書に毎月の売上や、粗利益額、固定費などを書き込む表を付け加えます。コンピューターで出力したきれいな帳票はかえって社員さんの心に届きません。社員全員で毎月、毎週、数字を手で書くことによって、数字に対する意識が上がります。
経営計画書は、共通の価値観を育てるのに大変有効です。社員さんが社長様と同じ目線を持てば、会社の収益性は絶対上がりますし、社長様のストレスも減ります。
また経営計画書作成のコツは、誰かのものを真似て作ることです。一から作っていたら時間ばかりかかって本末転倒です。私どもの経営計画書もある会社のパクリ(承認済み)ですので、顧問先の皆様にも気に行った部分を真似ていただくようお話しております。データお渡しで社名変更でもかまいません。もちろん無料で差し上げております。
2011年9月20日号(297号)
このページは、佐藤会計事務所(所長・税理士 佐藤 典哉)様が発行されている『佐藤会計・タックスニュース』をちくナビ!でも読めるようにしたものです。掲載上、一部元原稿とはレイアウト等に違いがあることをご了承ください。